よりかず式|凡人のためのSNSマーケティング実践録.128
2026/05/30
よりかず式|凡人のためのSNSマーケティング実践録.128
第128回:会社を辞めれば自由は、SNSが作った危険な幻想/文:よりかず先生
「起業したいけど、アイデアがない」
僕自身、かつてYouTubeで「場所や時間に縛られずに働く」というフレーズに刺さって、フリーランスを志した。
フリーランスや副業についてSNSで調べたら、独立・起業を目指す人や、そのためのマインドセット・ノウハウを発信するインフルエンサーで溢れている。
でも、僕が実際にフリーランスになっている人たちの現実を間近で見たとき、収入は減るし、休みも関係なくなる。
自由だと思って飛び込んだはずが、むしろ不自由になることに気づきました。
そこからただフリーランスになりたいだけではダメだと方向転換し、仕組みを作って稼ぐことを目指して動き始めた。
今では起業・副業コミュニティを運営しながら、同じような悩みを抱える会社員の方たちと向き合っています。
今回は、起業を志す方へ、SNSで語られがちな夢・自由・稼ぎの話とは一味違う、本質的な視点をお届けします。
起業の動機は3種類あり、やめるべき動機が1つだけある
起業を志すモチベーションって大体この3つに分かれる。
でもやめるべき動機が1つだけあって、1つずつ解説しながら整理ます。
① 金持ちになりたい → アリ
起業は、資産形成の手段として非常に有効。その根拠が節税メリット。
たとえば、サラリーマンが10万円のものを買うには、最高税率の場合、約20万円を稼がなければならない。
なぜなら、会社員は税金や社会保険料が引かれた後の手取りが、自由に使えるお金だから。
一方、法人であれば同じものを経費として計上することで、10万円をそのまま10万円で購入できる。
この差があらゆる場面で積み重なるため、会社を持つことは純粋にお金を残しやすい構造を作ることになる。
SNSでサラリーマンより起業家の方が手取りが増えると語られるのは、こうした仕組みが根拠のひとつ。
② 自己実現・仮説の証明がしたい → アリ
「自分がやりたいことを形にしたい」「自分の仮説が正しいか証明したい」という動機も、起業の大きな原動力になる。
会社員では、既存のルールや組織の枠の中でしか動けない。
でも起業すれば、自分の信じるやり方を試せる。
たとえ誰かに「そのビジネスに可能性はない」って言われても、3年間やり続けて結果を出せれば、それが何よりの証明になる。
この仮説の証明こそが、起業の醍醐味のひとつ。
マーケティングの戦略も、オンラインでの集客手法も、実際にやってみなければわからないことだらけ。
③ 自由になりたい → ナシ
そして、最もお勧めしない動機がこれです。「嫌な上司から解放されたい」とか、「組織から抜け出して自由になりたい」とか、僕がまさにそう。
起業したら自由になれるというのは大きな誤解で、起業すると、むしろ不自由になる。
・自分が休んだら、代わりに動いてくれる人はいない
・会社や労働組合という後ろ盾がなくなり、すべて自己責任
・会社のルールはないが、法律など、社会のルールを守らなければならない
自由な社長像はあくまで10年以上の成功の先にある話で、スタートアップ期に自由などない。
自由が欲しいから起業では、まず上手くいかないというのは、断言できます。
脱サラを初心者が始めるにあたって、最も多い失敗パターンがここにあります。
アイデアがない人への具体的フレームワーク:3つの輪
動機が整ったとしても、どんな事業で起業すればいいのかわからないという人も多い。
そこで使えるのが、やりたいこと・やれること・求められることの3つの輪のフレームワーク。
イメージしてほしいのは、3つの円が少しずつ重なったベン図です。
その真ん中のクロスポイントこそが、成功確率の高い起業テーマになります。
やりたいこと(情熱)
まず、思いつく限り紙に書き出してください。
好きなこと、興味のある業界、やってみたいビジネス、何でもOKです。
これで儲かりそうという打算から入るのではなく、自分の内側から出てくるものを洗い出すことが第一歩。スマホを置いて、紙とペンを持つことから始めましょう。
やれること(スキル・経験)
次に、自分が実際にできること・得意なことを書き出します。
野球が得意な人がサッカーで起業したいと言っても、勝ち目が薄い。スポーツで例えるとわかりやすいですが、ビジネスも同じ。
注意が必要なのは、有名企業の出身という肩書きと、実際に何ができるかは別物だということ。
管理職やリーダーの経験があっても、育成のノウハウがなければ人材育成ビジネスは難しい。
肩書きより何ができるかを正直に見極めましょう。
求められること(市場ニーズ)
最も判断が難しいのがこれ。コツは、やめろと言われてもやってしまうことを探すこと。
誰かに止められても続けてしまう行動とか、おせっかいとわかっていてもやっちゃうこととか。
そこに、あなたが自然と求められている領域が隠れている。
また、自分が困っていることは、他の人も困っているという視点も有効。
独立支援やネット集客について自分が悩んでいたなら、同じ悩みを持つ人は必ずいて、そこに市場があります。
3つの輪・チェックリスト
□ 続けることが苦にならないほど好きなことか?(やりたい)
□ 今日からでも人に提供できるスキルがあるか?(やれる)
□ お金を払ってでも欲しいという人が存在するか?(求められる)
市場とポジションの選び方:後発ならニッチな差別化を
3つの輪が重なるテーマが見えてきたら、次は市場のボリューム感を確認しましょう。
どれだけ情熱があっても、市場が小さすぎては事業は育たない。
マーケティング戦略を立てる上で、市場規模の確認はオンラインでもオフラインでも最初のステップ。
先行プレイヤーがいる場合、同じやり方で参入しても勝ち目がない。
差別化によってニッチな先行者ポジションを獲る戦略が有効です。
誰もやっていない切り口で参入し、そのカテゴリーで日本一を目指す。
一見大げさに聞こえますが、信頼と認知を先取りする上で非常に効果的なSNS戦略・ネット集客戦略。
コミュニティ運営であれ、オンラインでのマーケティングコンサルであれ、この分野といえばこの人と思われる存在になることが、初心者が成功へ近づく最短ルート。
行動量がすべて、まずははき出すこと
フレームワークを使って考えることは大事ですが、分析や準備に時間をかけすぎて動けなくなる人が後を絶たない。
「最初から上手くいくものなど絶対にない」「100回試せ」など、これは、起業・副業に挑戦する人へ僕が常に伝えているメッセージです。
また、仲間と一緒にゲーム感覚でアイデアを出し合える環境を作れるリーダーは、結果を出しやすい。
同じ未来を見て、楽しみながら意見を出し合える雰囲気が、チームと事業を前進させます。
オンラインの勉強会やコミュニティでの交流会・イベントが効果的なのも、このゲーム感覚が生まれやすいから。
SNSのキラキラストーリーに流されないために
SNSでは副業→独立→自由な生活という夢のストーリーが溢れているけれど、起業は自由を手に入れる手段ではなく、自己実現と社会への貢献を追求するプロセスです。
✔ 金持ちになりたい・自己実現したい → 起業はアリ
✔ 自由になりたいだけ → 起業はナシ
✔ アイデアがないなら → やりたい・やれる・求められるを書き出せ
✔ 動機が整ったら → 市場を見て、差別化して、とにかく動け
起業したいけどアイデアがないと悩んでいるなら、まずはスマホを置いて、紙とペンを持ちましょう。
起業するためのノウハウは、SNS上ではなくて、あなたの内側にヒントが眠っているはずです。