よりかず式|凡人のためのSNSマーケティング実践録.121
2026/05/23
よりかず式|凡人のためのSNSマーケティング実践録.121
第121回:自己流で遠回りは避けられない、失敗しないと動けない人間の脳の正体/文:よりかず先生
なぜ人は「わかっていても失敗しないと動けない」のか
自己流でやっても遠回りになる」って、みんな頭ではわかっているのに、みんな自分で試そうとする。これは意志の強さとか、知識のあるなしは関係がなくて、人間の脳の仕組みからくる、ごく自然な反応。
心理学には「自己決定理論」というものがあり、人は他者から与えられた答えより、自分で選び、自分で経験したことの方を深く信じる。いくら正しいと言われても、それが納得できないと、その通りには行動できない。
さらに「正常性バイアス」というものもあり、これは「ほかの人はそうかもしれないけれど、自分だけは大丈夫だろう」という思い込み。
他人の失敗談を聞いても、どこか他人事として処理してしまう。自分が実際に痛い目を見ないと、その事実を受け止められない。
加えて「コントロール幻想」という心理もある。
自分でやっている間は、うまくいかなくても「やり方を変えれば解決できる」と感じられる。誰かに頼った瞬間、主導権を手放したような感覚になり、それ自体がストレスになる人も多い。
つまり、自己流にこだわるのは「自分で経験して初めて納得できる」という人間の学習メカニズムの表れなので、頑固な性格だからではない。
失敗には「やるべき失敗」と「避けるべき失敗」がある
重要なのは、失敗ならなんでもいいわけではないってこと。
失敗には大きく2種類あって…
やるべき失敗(学習につながる失敗)は、ダメージが回収可能な範囲に収まっているもの。
たとえば「クラウドソーシングで単価の低い案件を受けて、時給換算したら割に合わないとわかった」「SNS発信を3ヶ月続けたが反応がなく、何が問題か見えてきた」といった類の失敗。時間やエネルギーは使うが、そこから得た気づきが次のステップを加速させる。
これは積極的に経験すべき失敗といえる。
一方、避けるべき失敗(回収不能な失敗)は、金銭的なダメージが大きく、精神的なダメージも深いもの。さらに悪いのは、失敗の原因が「自分のスキルや判断力の問題」なのか「そもそも騙されていたのか」の区別がつきにくい点。正しい反省ができないため、学習効果が極めて低い失敗になりやすい。
つまり副業を自己流で試すなら、小さく・安く・短期間で試せる領域に限定することが大事。
副業初心者が陥りやすい失敗パターン3つ
①発信すれば稼げると信じてスタート、3ヶ月で燃え尽きる
SNS発信やブログを始めるが、最初の数ヶ月は収益ゼロが当たり前の世界なのに、それを知らず、結果が出ないから自分に向いていないと決めつけて撤退する。
正しい知識があれば続けられたのに、典型的な情報不足型。
②高額なものは質が高いと誤解して課金する
価格が高いと品質や価値が高いように感じる思い込みが働き、いきなり高額な投資をしてしまうパターン。
しかし中身は無料でも手に入る情報だったというケースは少なくない。
ここでの失敗は金額が大きいため、再挑戦の意欲そのものを奪う。
③簡単に稼げるという言葉に引き寄せられる
「初心者でも月10万円」「スマホ1台でOK」というワードに反応してしまう。
実際にはそのような案件のほとんどが、そもそも実態のない詐欺のようなものが多い。
そうした経験が、副業は怪しいものだという誤った学習をしてしまい、本来有効な手段まで避けるようになる。
「失敗から学ぶ」を正しく活かすために
自己流で試したいという気持ちは、人間として自然な衝動。
ただし、失敗するなら学習コストとして許容できる範囲の失敗にとどめることが絶対条件になる。
取り返しのつかない失敗をしてしまってからでは、立て直しに時間とエネルギーがかかりすぎる。
自分で経験すること、正しい情報を参照することは、両立できる。
自己流の試行錯誤は続けながら、判断の軸だけは信頼できる情報源に求めることが、最も効率的な学び方。