よりかず式|凡人のためのSNSマーケティング実践録⑦
2025/09/19
よりかず式|凡人のためのSNSマーケティング実践録⑦
第7回:SNSを収益化するためには「商業意識」と「販売責任」の自覚が必要である/文:よりかず先生
現代では、SNSを起点とした副業・起業が広く一般化しています。
しかし、「良い投稿を続けていれば、自然と顧客が集まる」「本質的な価値を発信していれば、いずれマネタイズにつながる」といった考え方が、未だに多くの初心者の間に根付いているのが現状です。
このような思想は一見して理想的に見えるかもしれませんが、**実務的観点に基づくと極めて非現実的**であると言えます。
本稿では、SNSを収益化の手段として活用する上で不可欠となる「商売人としての意識構築」および「経済的責任の自覚」について、理論的に整理します。
第一章:SNS副業における理想主義的幻想と現実との乖離
SNSを用いたビジネス実践において最も多く見られる初期の誤認識は、「価値ある情報を提供していれば、お金は後からついてくる」という前提です。
これは、**マーケティング構造を理解しない情報提供者に多く見られる幻想**であり、実際には以下の要素が著しく欠落しています。
- 顧客導線設計(ファネル設計)
- 顧客心理と購買意思決定プロセスの理解
- 情報の変換効率と訴求力(セールスライティング)
加えて、「売ること=悪」と捉える価値観が無意識に働いており、結果として「価値はあるが売れない」「丁寧だが収益にならない」発信が量産されていきます。
第二章:個人事業における“全責任自負”という構造的現実
会社組織においては、商品力や価格設定、集客方針の失敗を他責にできます。
しかし、個人でサービスや商品を販売する場合、**あらゆる責任が自らに帰属する**という厳格な構造の中に置かれます。
- 商品が売れないのは「顧客理解が甘い」可能性がある
- フォロワーに届かないのは「発信構造が設計されていない」ためである
- コンテンツが読まれないのは「発信者としての信頼残高が不足している」からである
こうした分析的自己省察を欠いたまま、“発信しているのに売れない”と嘆くことは、事業者として極めて無責任な態度であるとさえ言えます。
第三章:商売人としての自覚が必要とされる理由
本質的にビジネスとは、**顧客のニーズに対して対価を得る「交換」行為**です。
SNSを通じてこれを成立させるには、「発信者」ではなく、「販売者」としての自覚が不可欠です。
商売人とは、以下のような意識構造を内在化している存在です。
- 顧客の言語化されないニーズを洞察し、明確なオファーとして提示できる
- 相手の不安や葛藤に寄り添い、最適なタイミングで意思決定を支援できる
- コンテンツ、商品、価格、タイミングという全構造を自ら戦略的に設計する
SNSにおける「収益化」とは、これらをシンプルな発信の中に内包させていくプロセスに他なりません。
第四章:SNS副業が失敗する典型構造とその打開戦略
現場でよく見られる“稼げないSNS副業”の構造は以下の通りです。
- 有益な発信を継続しているが、CTA(行動喚起)が不在
- 商品の提示はあるが、売上導線が存在しない
- 信頼構築がなされていない段階で「セールス的投稿」だけが浮いている
このような場合、投稿単位で見れば「有益」であっても、**ビジネス設計としては分断が起きている**と言えます。
これを打破するためには、「発信」と「販売」を二項対立で捉えるのではなく、**戦略的に連動させる設計力**が必要です。
第五章:やりたいことの実現には、「やるべきこと」から逃げない構造が必要
よく、「好きなことで生きていきたい」「好きなことを仕事にしたい」という言葉が用いられますが、これは**極めて誤解されやすい表現**です。
実際に、好きなことを仕事にしている人ほど、「地味で継続的な、やるべきこと」から逃げていません。
- 顧客の反応分析
- 商品の改善とリサーチ
- 販売動線のメンテナンス
- 不人気投稿を前提とした連続発信
このような泥臭い取り組みこそが、結果として「好きなことを仕事にできる状態」へとつながっていくのです。
結論:SNSでの収益化には「発信者思考」ではなく「事業者思考」が必要である
SNSで成功している個人起業家・副業家のほぼ全員に共通しているのは、「商売人としての自負」があるということです。
- 顧客の課題解決に責任を持つ
- お金を頂く行為に倫理的かつ戦略的に向き合う
- 数字と感情の両方をマネジメントする意識を持つ
この姿勢なくして、どれだけ質の高い発信を続けても「稼げない」状態からは抜け出せません。