よりかず式|凡人のためのSNSマーケティング実践録.116
2026/05/18
よりかず式|凡人のためのSNSマーケティング実践録.116
第116回:SNSは有益な情報では伸びない、保存される投稿の秘密とは?/文:よりかず先生
SNSを見る人は、もう「賢くなっている」
SNSで情報発信を始めたとき、最初にぶつかる壁があって、ちゃんと投稿しているのに、全然フォロワーが増えないとか、いいねが1しかつかないとか。
そんなふうに悩んでいる人は多いはず。
原因は、発信の努力が足りないわけでも、センスがないわけでもない。
SNSで発信する人は日に日に増えているので、それにともなって、見る側も大量の情報にさらされ続け、自然と目が肥えてきた。
毎日何十本もの「〇〇3つのコツ」「〇〇5選」を目にしてきた結果、そういった形式の投稿を見た瞬間に「また同じやつだ」って脳が判断するようになってしまった。
コンビニの新商品コーナーに例えるとわかりやすい。毎週のように新商品が並ぶのを見慣れると、棚の前に立っても「また似たようなやつだな」と一瞬で判断して、手を伸ばさずに通り過ぎるようになる。
パッケージをじっくり見る前に、脳がすでに知っているものとして処理してしまうから。
XをはじめとするさまざまなSNSを毎日使うユーザーも、それとまったく同じ状態になっている。
だから、みんなが発信している「3つのコツ」「5選」では、もう心が動かない。
「見たことある」と思われた瞬間、スクロールされて見てもらえずに終わる。
差別化の答えは「網羅性」にある
では、どうすれば読んでもらえるのか。その戦略として有効なのが、網羅性で勝負すること。
3つのコツがスルーされるなら、20項目のチェックリストにする。
5選で反応がないなら、30選にする。そんなに多くて読んでもらえるの?って思うかもしれないけれど、ここに重要な心理的メカニズムがある。
3つや5選なら、歩きながらでも10秒あれば読み切れる。
読み切れるから、1分後には記憶から消えていて保存する必要も感じない。
ところが30選なら、パッと見た瞬間に「全部は読めない」とわかるし、それと同時に、「なんかすごそう」「後でじっくり読みたい」「見逃したら損かも」という感情が生まれる。
これが保存ボタンを押させる仕掛けになる。
「情報が多すぎると逆にわかりにくくなるのでは」という心配もあるかもしれないけれど、見る側が重視しているのは「全部を今すぐ読めるか」ではなく、「これは価値がありそうか」という直感的な評価。
圧倒的な情報量は、それ自体が「有益なコンテンツである」というシグナルになる。
アルゴリズムより先に、人間心理を見る
SNSのアルゴリズムでは、いいねやコメントよりも保存の数が優遇されると言われている。
保存が多い投稿は有益だとAIが判断し、フォロワー外のユーザーにも一気に拡散されやすくなる仕組み。
Xでも、保存数の多い投稿はインプレッションが伸びやすいとされていて、オンラインでのネット集客や認知拡大を狙うなら、まずここを意識した戦略を持つことが不可欠になる。
マーケティングやSNS戦略を勉強していると、「保存を増やせばいい」というノウハウは必ず出てくるけれど、具体的にどうすれば保存してもらえるのか、そこまで落とし込まれていないことが多い。
「もっと有益なことを発信しよう」「みんなが知らない情報を出そう」って考えるのは自然なことで、僕もそう思っていた。
でも冷静に考えると、ネットですぐに調べられる時代に「誰も知らない独自情報」なんて持っていないからできない。
情報の希少性で戦おうとすると、最初から勝ち目のない戦場に飛び込むことになる。
結局たどり着いたのは、アルゴリズムはコンピューターやAIが相手でも、最終的に見るべきは人間の心理という、当たり前の事実。
保存ボタンを押す・押さないを決めるのは、アルゴリズムではなく、投稿を見た人間。
「後でまた見たい」「これは手元に置いておきたい」という感情を動かせれば、保存は自然と増える。そして保存が増えれば、アルゴリズムが後からついてくる。
網羅性戦略を実践するための3つの視点
理論だけではイメージしにくいと思うので、初心者でも取り組みやすい考え方を具体的に整理します。
①読み切れない量を意図的に設計する
投稿を作るとき、短くまとめるという発想をいったん手放し、30選・50のチェックポイント・完全ガイドなど、これは保存しないともったいないって思わせるボリュームを目指す。Xであれば、スレッド形式や記事の機能を活用することで、長文コンテンツも自然に届けられる。
② テーマは「広げる」より「深める」
「副業で成功する方法」より「副業でXを使うときに絶対やってはいけない投稿ミス30選」のほうが、網羅性と専門性が両立する。
ターゲットを絞り、その中で情報を深く掘り下げることで、自分ごととして受け取ってもらいやすくなる。
脱サラや独立支援を目指す初心者向けの情報なら、「初心者が最初につまずく〇〇30選」というテーマが刺さりやすい。
③ 保存した後の行動を想像させる
「これを保存して、週末に全部試してみよう」と読み手に思わせられれば理想的。
チェックリスト形式、番号付きリスト、実践ステップ型など、後で使える構造にすることで保存率が上がる。
読み手がどんな場面でこれを使うかを想像できる投稿が、保存される投稿です。
何を発信するかより、どう設計するか
SNSで発信を続けていると、誰も知らない情報を持っていないと差別化できないって焦りに陥りやすいけれど、それは大きな誤解。
同じテーマでも、「3つのコツ」と「30のチェックリスト」では、受け取られ方がまったく違う。
情報の中身よりも、どう設計するかが投稿の命運を分ける。
起業や副業での成功を目指してネット集客やオンラインでのマーケティングに挑戦しているなら、まずSNS戦略の設計から見直してほしい。
特別な知識や経験がなくても、正しい設計があれば投稿は伸びる。コミュニティを育て、継続的な集客につなげていくための土台は、こういった地味に見える設計の積み重ねで作られる。
こんなふうに具体的なやり方さえ知れば、今日から実践できることがある。
まずは次の投稿で、「3選」を「20選」に変えるところから始めてみてほしい。
「どうしたらいいかわからない」で止まらないために
アルゴリズムを理解することは大事だけれど、「保存を増やせばいい」というノウハウを知っても、「じゃあ具体的にどうするの?」で止まってしまう人がほとんど。
知識と実践の間にある「翻訳作業」こそが、SNSで成果を出すうえで一番難しい部分でもある。
「自分の発信テーマで網羅性戦略をどう使えばいいかわからない」「Xの投稿構成を一度見てほしい」「副業から起業を目指しているが、何から始めればいいかわからない」とお悩みの方は、弊社ホームページの問い合わせフォームから、お気軽にメッセージをお送りください。